近年の台風やゲリラ豪雨などの被害が大きくなっています。ご自身が子どものころの夏を振り返ってみても「今の夏はなんだか違う」と感じられるのではないでしょうか。
災害時には電気が止まってしまうことがありますが、停電となると暑さ寒さ対策や、冷蔵庫が使えないという点で困ってしまうでしょう。
そんなときの備えとしておすすめなのが、ポータブル電源です。
ポータブル電源があれば、電化製品を動かせるため、いざというときの備えとなります。
この記事では、夏〜秋にかけて起こりやすい災害とその備えについてお話しします。
・起こりやすい災害とは?・
まず、この季節に起こりやすい災害を3つご紹介します。どのような災害で、どのような問題があるのかをぜひ確認してください。
・ゲリラ豪雨・
ゲリラ豪雨とは、局地的・突発的な大雨のことです。
突然の大雨として周知されている言葉ですが、実は「ゲリラ豪雨」は正式名称ではなく、気象庁では「局地的大雨」などの用語を用いています。
ゲリラ豪雨の特徴は、予測が難しいため対策が難しく、降雨量も非常に多いため、短時間の降雨ながら大きな災害につながりやすいという点です。
豪雨にともなう強風で停電や断水につながることもあるため、事前に対策をしておくことをおすすめします。
・土砂災害・
土砂災害は台風やゲリラ豪雨、大雨などの弊害です。
雨が長時間続き土のなかに抱えきれなくなった水分が飽和すると、地滑りなどの土砂災害となります。
一般的に、1時間に20mm以上、または降り始めからの総雨量が100mm以上となると土砂災害の危険性が高まるといわれています。[綿貫1]
土砂災害の被害範囲としては限定的にはなりますが、家の倒壊やライフラインの断絶など深刻な被害が予想されます。
・猛暑・
近年の夏は厳しい暑さが続き、35℃を超える日も多くあります。おもに7月から8月にかけて従来の平均気温を大きく超える暑さが観測されるようになっています。
翌日又は当日の暑さ指数が33以上となることが予想されるタイミングで「熱中症警戒アラート」を発表するなど注意喚起を行っていますが、ほかでもない私たち一人ひとりが注意しなければなりません。
熱中症は、屋外はもちろん室内でも気づかないうちに重症化する恐れがあるため、十分注意が必要です。
また、暑さによる電気使用量の増加で停電が起こる可能性もあります。とくに高齢者や小さな子どものいる家庭では、停電となった場合の暑さ対策について事前に決めておくようにしましょう。
・夏に停電したら起きること・
夏に停電が起こった場合、それに伴ってどのような被害が起こりうるのでしょうか。停電で困ることを解説していきます。
・冷房器具が使えず熱中症になる・
まず、冷房器具が使えず、熱中症になる可能性があるということです。
停電時にはエアコンや扇風機が使えません。前述のとおり近年の夏は、35℃を超える日も多々あり、そうしたときに暑さ対策が行えないと命の危険にもつながることがあります。
・冷蔵庫が使えず食材が傷む・
電気が通らなくなると、もちろん冷蔵庫も使えなくなります。
冷蔵庫は「ドアの開閉をしなければしばらく持つ」と考える方も多いかもしれませんが、実質冷気を保てるのは2〜3時間程度といわれています。
真夏の時期、丸1日冷蔵庫に電気が通らなければ、食材は諦めた方がよいでしょう。
・断水が起きて水分不足に陥る・
停電や大きな災害によって、断水が起きる場合があります。
断水が起きると水洗トイレやお風呂なども使えなくなります。水道は、重要なライフラインですので、身近なところに影響が出てきます。
とくに大規模な断水被害になった場合には、自衛隊や自治体による給水支援などがありますが、被害が大きい場合にはそれにも時間がかかりますし、限界があります。
・夏の停電にポータブル電源で対策・
停電に備えて用意しておくと便利なのが、ポータブル電源です。
ここで、ポータブル電源とは何か、どのように使用するのかをご紹介します。
・ポータブル電源とは?・
ポータブル電源とは、その名のとおり持ち運びが可能な電源のことです。
使い方や仕組みはスマホなどを充電するモバイルバッテリーと同じで、電化製品につなげて電力を補給することができます。
モバイルバッテリーと異なるのは、バッテリーの容量が非常に多いという点です。
また機種によっては、シガーソケットにも対応するなど車内や屋外で使用できるものもあります。
ポータブル電源を準備しておくと、停電したときにも普段とさほど変わりなく電化製品を使用でき、非常に便利です。また、災害時の情報確認に活用できるほか「電気を使える」という安心感を得られ、精神的な支えにもなるでしょう。
・ポータブル電源の種類・
一口にポータブル電源といっても複数の種類に分けられます。
まず、バッテリーの容量です。ポータブル電源は容量が非常に大きく、200程度のものから1,500Wh程度のものまでが販売されています。災害に備えるなら、できるだけ大容量タイプをおすすめします。
次に、バッテリーの種類です。ポータブル電源のバッテリーは、リチウムイオン電池・リチウムポリマー電池・リン酸鉄リチウム電池の3つがあります。
主流はリチウムイオン電池で、持ち運びにも強いのが特徴です。リチウムポリマー電池は液漏れに強く高出力で、リン酸鉄リチウムは長寿命で長く使えます。
・ポータブル電源でできる便利な対策・
停電時、ポータブル電源を使ってできる便利な対策をご紹介します。
まず、夏場では重要な暑さ対策としては、扇風機やサーキュレーターなどを使用できます。エアコンが使用できなくてもこれらを活用して風の流れを作れると、それだけでも熱中症対策になります。
次に、冷蔵庫についてです。小型の冷蔵庫や電源付のクーラーボックスなどは一般的なポータブル電源で使用できます。大容量のポータブル電源であれば、ファミリータイプの冷蔵庫にも使用可能なものもあるようです。
・ポータブル電源の適切な保管状況・
保管環境を選ばないタイプもありますが、一般的なポータブル電源を長持ちさせるには、高温多湿の環境を避けて保管しましょう。
ポータブル電源の多くはリチウムイオンバッテリーを使用しているため、充電しながら給電するのはできるだけ避けましょう。機能としては可能ですが、バッテリーに負荷がかかる可能性があります。
ものによってはバッテリーの消耗を押さえながら充電と給電を行えるものもあります。もしそういった使用を想定の場合はメーカーに確認いただくことが賢明です。
また、ポータブル電源が必要となるタイミングにはすでに電気が使えない状況であることを想定し、60~80%程度の残量を残して保管しておくことをおすすめします。
・ポータブル電源の選び方・
最後に、停電時に便利なポータブル電源の選び方をご紹介します。
・バッテリー容量・
まず、バッテリー容量をチェックしてみましょう。
災害時には、できるだけバッテリー容量が大きいものを選ぶといいでしょう。いざという時に容量が足りなくなると困ります。
バッテリー容量の段階として、300Wh・500Wh~1000Wh・1500Wh以上、といった3段階があります。
容量は価格に直結するため、ご自身の予算感と合わせて選んでいきましょう。
・定格出力・最大出力・
次に、定格出力と最大出力です。
定格出力とは、ポータブル電源が安定的に出力することのできる電力量のことです。「定格出力:700W」という場合には、700W程度が継続して出力されるということになります。
これらは、ポータブル電源そのものの能力を表すものですので、しっかりと使用用途に合わせて確認しましょう。
・充電方法・
次は、充電方法についてです。
まず、ポータブル電源への充電方法ですが、コンセントからのAC電源の充電と、ソーラー充電があります。普段なにかで使う場合や、準備としておいておく場合には、AC電源で充電すると便利です。いざというときには、ソーラー充電も便利です。
続いて、ポータブル電源からの給電方法です。まず、USBの形と数を見てみましょう。最近は、Type-Cのものが増えていますので、しっかり確認してみましょう。次に、AC100Vやシガーソケットがいくつ使えるかも大切です。
家にある機器をチェックして、どれくらいポート数が必要か、どのポートが必要かをチェックしておきましょう。
・価格・
ポータブル電源の価格についてもチェックしましょう。
ポータブル電源は、スマホなどを充電するモバイルバッテリーと比べると、どうしても値が張ってしまいます。ですので、まずはご自身の予算を決めるといいでしょう。
価格は、バッテリーの容量やポート数、性能などによって変わってきます。安いものでは1万円台~3万円台程度、より高性能なものでは、10万円以上することもあります。
・出力波形?・
最後に、出力波形にも注意しましょう。
少し...専門用語が気になりますよね、ここはサラッとそうなんだ~と気楽に!
簡単に言うとコンセントから出る電気は100Vと200Vあります。その電気を今日も良く流れてるね~なんて!目で見る事が出来ません。では実際のイメージに例えると海面の波をイメージしてみてください。
はい、波を打っていますよね。
その波の伝わり方がこの波形にそっくりなのです。
ここまで、理解出来れば「OK」
ここからはレベルアップ。
コンセントから流れる交流電力は、非常に細かくプラスとマイナスが切り替わっています。これを計測すると、波形として観測されます。このことを出力波形といいます。
出力波形のうち、綺麗に波形になるものを純正弦波と呼び、あまりきれいな形にならず、角のある波のことを矩形波、それを修正したものを修正正弦波といいます。
精密な動作を要する電化製品、とくに家電などは特に、純正弦波での動作を前提としているものがあります。なかには矩形波などでは動かないこともあるようですので、十分注意してください。
【まとめ】
この記事では、起こりやすい災害やその特徴を中心に、起こりうる被害や、対策として便利なポータブル電源についてご紹介してきました。
夏場は、なんといっても暑さ対策が重要となります。
また冬場も、暖を取るための対策が重要となります。
停電や断水などの際に慌てないよう、日頃からどう対応するかを考えておくとよいでしょう。
今回ご紹介したポータブル電源は非常に便利ですので、ぜひ防災グッズの一つに加えてみてはいかがでしょうか。
起きてからでは遅いのです・・・・
今回もご清聴ありがとうございました。
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